
ふるさと納税を活用して家計の節税をしたいと思っていても、共働きの夫婦で限度額や申請の方法が異なるのではないかと不安になっていませんか。実は、夫婦でそれぞれ上限額をフル活用することが可能な場合も多く、返礼品も二人分受け取ることができるのが大きな魅力です。
本記事では、ふるさと納税を共働きで行う際の注意点や、具体的な限度額の計算方法についてわかりやすく解説します。
また、ワンストップ特例を利用するケースと確定申告が必要なケースの違いも整理し、実際のシミュレーションや役割分担のポイントを紹介します。さらに、配偶者特別控除を利用中の家庭でも気を付けるべき点を解説します。
共働き夫婦でもふるさと納税を利用できるのか気になっている方は、ぜひ参考にしてください。

共働き夫婦がふるさと納税を始めるメリット

ふるさと納税は、自分が選んだ自治体へ寄付を行うことで控除を受けられる制度です。共働き夫婦の場合、夫婦それぞれが限度額を活用できるため、家計全体の税負担をより軽減できる可能性があります。
また、返礼品を受け取る楽しみや節約効果を分かち合えるなど、共働きならではのメリットも多いのが特徴です。
- 夫婦それぞれの控除枠を生かせる
- 返礼品も二人分楽しめる
- 共働きならではの家計負担軽減
それぞれのメリットについて順番に解説していきます。
メリット1:夫婦それぞれの控除枠を生かせる
ふるさと納税の控除上限額は、個々の年収や家族構成などに左右されます。共働き夫婦の場合は、夫と妻で別々に上限額が設定されるため、双方が寄付を行うことでより多くの返礼品や控除を得ることが可能です。
メリット2:返礼品も二人分楽しめる
寄付に応じて受け取れる返礼品は、夫婦それぞれが申し込んだ分だけ増えます。地域の特産品や日用品を上手に選ぶことで、普段の生活をより豊かにするうえに家計負担を軽減できる利点があります。
メリット3:共働きならではの家計負担軽減
収入源が複数ある共働き家庭は、単独の家庭に比べて寄付の選択肢や組み合わせが広がります。夫婦の収入バランスや支出計画に合わせて寄付を振り分けることで、家計全体で大きな節約につなげられます。
共働き夫婦が押さえておくべき限度額の仕組み

ふるさと納税では、寄付額が自身の年収に応じて決まる控除上限額を超えないようにすることが大切です。共働きの場合、夫婦それぞれの年収から計算された控除上限額を把握しておくことで、無理なく制度を活用できます。
夫婦で寄付を分担する考え方
共働き夫婦は、それぞれに控除上限額があることを念頭に置き、寄付金額を分担するのが基本です。たとえば夫が多めに寄付し、妻は少なめに設定するなど、収入差に応じて配分する方法が一般的です。
具体的なシミュレーション例
以下は一例であり、実際の限度額は所得や家族構成によって変わります。正確な金額を算出するには、各種シミュレーションサイトや確定申告書類の控除額欄を確認してください。
年収例 | 控除上限額(目安) | 寄付の配分案 |
---|---|---|
夫:500万円 | 約6万円 | 夫が4万円 寄付 |
妻:400万円 | 約4万円 | 妻が2万円 寄付 |
住宅ローン控除や医療費控除との併用
ふるさと納税の控除は、住民税や所得税の枠を利用しますが、住宅ローン控除や医療費控除など他の制度も適用される場合には、トータルの控除に影響が及ぶ可能性があります。共働きで住宅ローンを組んでいる場合や医療費が多い年は特に注意が必要です。
重複する場合の注意点
住宅ローン控除や医療費控除を受けていると、住民税から差し引ける金額が小さくなることがあります。結果として、ふるさと納税の限度額が想定より少なくなるケースがあるため、シミュレーションで事前にチェックしましょう。
ワンストップ特例と確定申告の違い
ワンストップ特例は、確定申告を行わずに住民税の控除が受けられる簡便な制度です。しかし、すべての人が利用できるわけではなく、寄付先の数や収入の形態によっては確定申告が必要になります。
給与所得のみの場合
給与所得者で、かつ1年間に寄付を行う自治体数が5つ以内であれば、ワンストップ特例を利用できます。この場合は、寄付ごとに申請用紙を提出するだけで手続きを完了できます。
副業や雑所得がある場合
副業収入がある場合や、寄付先が6自治体以上になる場合は、確定申告による手続きが必要です。特に副業がある方は、通常の給与所得に雑所得を合算して計算するため、限度額が変動する可能性があります。
共働き夫婦が注意すべきポイント

ふるさと納税を共働きで活用する際は、年収の変動や配偶者控除・配偶者特別控除の条件など、家庭ごとの状況をしっかり把握しておくことが大切です。誤った申し込みや書類不備があると、十分に控除が受けられなくなる恐れがあります。
年収変動や扶養条件の影響
共働きでも、年度途中に収入が減ったり転職したりすると、想定していた限度額から外れる場合があります。
また、妻が扶養に入る・外れるなどのタイミングは、ふるさと納税の配分や手続きが変わる要因になり得ます。
配偶者特別控除が適用される場合
妻の収入が一定の範囲内であれば、夫が配偶者特別控除を受けられるケースがあります。この控除が適用されると、トータルの税額が変わるため、ふるさと納税の限度額にも影響が生じる可能性があります。年収が変動する見込みがある場合は、あらかじめシミュレーションサイトなどで試算しておきましょう。
源泉徴収票や控除証明書の保管
確定申告を行う場合は、源泉徴収票や控除証明書などの必要書類をしっかり保管し、漏れのないように準備しましょう。ワンストップ特例を利用する際も、万が一の確認作業に備えて書類は手元に残しておくと安心です。
誤った申告を避けるためのチェックリスト
- 夫婦それぞれの年収に応じた限度額を確認しているか
- 寄付先が多すぎてワンストップ特例対象外になっていないか
- 住宅ローン控除や医療費控除との兼ね合いを把握しているか
- 配偶者特別控除の適用条件を満たしているか
- 申告書やワンストップ特例申請書の送付期限に遅れていないか
ふるさと納税を最大限活用するコツ

共働き夫婦でふるさと納税を行うには、夫婦それぞれの収入状況や寄付目的を話し合うことが重要です。合理的な役割分担やシミュレーションを活用することで、返礼品や節税効果を逃すことなく得られます。
家計管理と役割分担の具体例
家計管理をスムーズに進めるためには、ふるさと納税の担当を決めたり、寄付金の合計額を定期的に共有するなどの協力体制が欠かせません。お互いの寄付状況を把握しながら、予算内で返礼品を選ぶと効率的です。
妻が申請するか夫が申請するか
主に収入が高いほうが大きな限度額を利用し、もう一方が補助的に寄付を行うことが多いです。あえて妻がメインで寄付を行うときは、夫の年収変動や扶養判定時期を意識して負担を調整しましょう。
返礼品選びで暮らしを豊かに
返礼品には、地域の名産品やお米・肉・魚・雑貨など多彩な種類があります。共働きの忙しい生活をサポートする日用品やグルメを選んだり、地元の自治体を応援して観光や特産品に触れるきっかけにするのもおすすめです。
地元特産品やポイント制の活用
自治体によってはポイント制を採用している場合があり、寄付のタイミングをずらして複数回返礼品を選べることもあります。地元特産品をリピートすることで日々の食卓が充実し、楽しみが増えるのも魅力です。
節税効果を高める寄付のタイミング
年間を通して計画的に寄付すると、返礼品の在庫状況や発送タイミングが分散し、生活のリズムに合った受け取りが可能になります。共働き夫婦ならではの忙しさを鑑み、早めに計画を立てるとスムーズです。
年末に集中するより早めに行うメリット
年末に駆け込みで寄付を行うと、ワンストップ特例の申請期限に追われたり、返礼品の在庫切れが生じたりする場合があります。余裕をもった時期に寄付することで、選択肢も広がり返礼品も確実に受け取れるでしょう。
共働き夫婦に多いQ&A

共働きでふるさと納税をすると、住民税の控除から手続きの方法まで疑問が多岐にわたります。
以下に、よくある質問を取り上げましたので参考にしてください。
同じ自治体に夫婦で寄付してもいいのか
問題ありません。夫婦ともに上限額内であれば、同じ自治体に寄付してもそれぞれ控除を受けられます。ただし、ワンストップ特例の申請書は個別に手続きが必要です。
扶養が切り替わったときの注意点
妻が扶養から外れた年や、逆に扶養に入った年は年収が大きく変動します。限度額が変わるケースがあるため、転職や収入変化があるときは再度シミュレーションを行いましょう。
ポイントサイトやクレジットカードの併用
寄付を行うサイトによっては、ポイントサイトを経由したりクレジットカード決済を利用してポイントが得られる場合があります。少しでもお得に寄付したい方は、事前に付与率や条件を調べると良いでしょう。
ふるさと納税ができるサイト8選
ふるさと納税を実践する際は、専用のポータルサイトを活用するのが一般的です。各サイトごとに返礼品の検索性やキャンペーンの内容が異なるため、複数を比較して自分に合ったサイトを選ぶことが大切です。
ここでは代表的な8つのサイトを、一覧表とあわせてご紹介します。
サイト名 | 主な特徴 | おすすめポイント |
---|---|---|
ふるさとパレット | カテゴリ・地域ごとの検索が豊富 | レビューやランキング機能が充実しており、初心者も使いやすい |
さとふる | テレビCMなどで知名度が高い | 定期的にクーポンやキャンペーンを実施しているのでお得感がある |
マイナビふるさと納税 | 学びながら寄付先を選べる記事が豊富 | 初心者にも分かりやすく、地域の魅力や特産品を深堀りできる |
ポケマルふるさと納税 | 生産者と直接つながるポケットマルシェとの連携 | 新鮮でこだわりの食材が豊富で、生産者の想いを感じられる |
ふるさと本舗 | 地域に根差した深い取材記事が特徴 | ストーリーに共感しながら寄付先を選びたい人に最適 |
ふるさと納税ニッポン | 雑誌やメディアで紹介の人気返礼品を多く掲載 | 定期的にキャンペーン情報を更新しており、お得な返礼品を探しやすい |
au PAY ふるさと納税 | auユーザー向けにポイント還元特典が豊富 | ポイントアップキャンペーンのタイミングで寄付すると二重にお得 |
ふるなび | Amazonギフト券など特典キャンペーンが多い | 高額な返礼品も充実しているため、幅広い選択肢から探せる |
ふるさとパレット

「ふるさとパレット」は、カテゴリや地域別の検索オプションが豊富に用意されており、初めてふるさと納税を利用する方でもスムーズに返礼品を探せるサイトです。
ランキングやレビュー機能の見やすさに加えて、特集ページが定期的に更新される点も魅力となっています。

さとふる

「さとふる」は、テレビやインターネット広告での露出が多く、知名度の高さから利用者数も豊富です。
簡単に使いこなせる検索機能と、大規模なキャンペーンやクーポンが用意されることが多いため、定期的にチェックすることで思わぬお得が見つかる場合があります。
マイナビふるさと納税

「マイナビふるさと納税」は、就職情報やライフスタイル情報で知られるマイナビが運営するポータルサイトで、自治体や返礼品に関する特集記事が特に充実しています。
地域の背景や生産者の声に触れながら寄付先を選べるため、初心者でも失敗しにくい仕組みが整っています。

ポケマルふるさと納税

「ポケマルふるさと納税」は、生産者と消費者を結ぶ“ポケットマルシェ”との連携で、こだわりの生産者が多く参加しているのが特徴です。
産地直送の新鮮な農産物や海産物を受け取れるだけでなく、作り手のストーリーやこだわりを知ることができるため、食材の安心感が高まります。

ふるさと本舗

「ふるさと本舗」は、地域に深く入り込んだインタビュー記事や、綿密に取材された生産者の情報が掲載されているため、ただ返礼品を受け取るだけでなく、その背景までしっかりと理解できます。
単なるショッピングサイト感覚ではなく、寄付を通じて地域とつながりたい方に向いています。

ふるさと納税ニッポン

「ふるさと納税ニッポン」は、全国各地の人気返礼品を雑誌やメディアと連動して紹介しているため、世の中で注目されている品をいち早くチェックできます。
キャンペーン情報が頻繁に更新されているので、お得感を重視する方はこまめにアクセスすると良いでしょう。
au PAY ふるさと納税

「au PAY ふるさと納税」は、auユーザーにはうれしいポイント還元が特長で、時期によってはポイントアップキャンペーンの恩恵を受けられます。
寄付をすることで返礼品を手に入れつつ、同時にポイントを貯められるため、さらにお得に感じられるのが魅力です。
ふるなび

Amazonギフト券などとのキャンペーンを頻繁に実施しており、高額返礼品も豊富に取り揃えています。寄付金額によって特典が変わるなど、魅力的なプログラムが用意されることがあるため、豪華返礼品を狙う方や特典を活用したい方におすすめです。
まとめ
共働き夫婦でもふるさと納税を利用すれば、家計負担を大きく下げながら返礼品も楽しめます。限度額を把握し、ワンストップ特例や確定申告を正しく行うことで節税効果はさらに高まるでしょう。
住宅ローン控除や医療費控除との併用も考慮し、夫婦で協力して賢く寄付先を選ぶことが成功の鍵です。
投稿者プロフィール

最新の投稿
ふるさと納税2025年3月2日ふるさと納税は共働きの夫婦でもできる?注意点や限度額の計算方法を解説
ふるさと納税2025年3月2日ふるさと納税の控除額はどこで確認できる?住民税決定通知書について解説
ふるさと納税2025年2月24日不動産所得がある際のふるさと納税の限度額は?計算方法や申請時の注意点
ふるさと納税2025年2月24日ふるさと納税の所得税はいくら戻る?計算方法や還付のタイミング